質問と答え
【質問3】
統一教会で、“先祖解怨”のために何度も韓国に通いましたが、それによって本当に先祖が救われ、自分も霊界で報われるようになるのでしょうか?
(統一教会会員)
【答え3】
統一教会では1980年以降から、すでに亡くなっている教祖夫人(韓鶴子)の母親が、霊界で行う“先祖解怨”という淨霊に参加することが、中心的な信仰実践になりました。先祖解怨をすれば、「霊界で苦しんでいる先祖たちの怨みを解くことができる。先祖を幸せにできる」という説明でした。
私は「そんなことが何故できるのだろうか?」という疑問もありましたが、教祖公認なのだから、「そういうこともできるようになったのだ」と自分を納得させました。先祖解怨では、始めは先祖7代まで解怨することが必須条件とされました。しかし、しだいに代数が増えて、現在は夫婦両家の先祖を430代まで遡って行うようになりました。問題はそれをするための献金です。教団の言う通りに先祖解怨を達成するためには、1000万円以上のお金がかかります。
金額がここまでくると、家族や親族を犠牲にするしかお金を工面する道がありません。私は親族に借金を求めて断られ、「もう二度とくるな!」と言われました。熱心な信者たちは、目標達成のために血眼になってお金を集め、教団では優秀な勝利者として表彰されました。彼らは、「メシアの命令に従って目標を達成し、メシアから称えられたい」という思いで必死でした。しかし一方で、どう頑張ってもできない人達の中には、返す当てのない借金を金融業者に申し込む人もいました。私たち夫婦はその段階に至ってようやく、献金額を争うことの虚しさを感じ、“先祖解怨”することをやめました。常軌を逸したメシアからの命令も、また借金地獄に陥った信者の姿も、「狂っている!」ようにしか感じられませんでした。
しばらくして、私はスピリチュアリズムの「霊的真理」によって、教団の教えとは異なる、「永遠・不変の神の摂理(真理)」を知るようになりました。それによって私は、今まで信じてきた霊界が、「自分たちだけがメシアによって特別待遇される世界ではない」ことが分かってきました。「神の摂理は、いかなる宗教儀式によっても変えることができない、すべての人類に平等で、公平なもの」だからです。“先祖解怨”という淨霊をしても、誰も他人の罪を清算するようなことはできないことを知りました。
以下に、私が真実に目覚めることができた真理(神の摂理)を紹介します。
「神が摂理を曲げて、特定の人間に配慮をしたり特典を与えるようなことは決してありません。(中略)原因と結果の間には、何ひとつ、誰ひとり介入することはできないからです。神もイエスも霊能者も入ることはできません。(中略)自分が行った行為の責任を他人に負わせることはできませんし、他人の行為の責任を自分が代わって背負うこともできません。(中略)愛する子供の罪を親が肩代わりしてあげることも、先祖の罪を償ってあげることもできません。各自が、自分で人生の重荷を背負わなければならないのです。」
(『スピリチュアリズムの思想』[Ⅰ]7―(5)カルマの法則と再生人生より)
最後に、スピリチュアリズム普及会が公表しているインフォメーション46号の中から、「統一教会の信者の死後の様子」をお伝えします。
「地上で、統一教会の信者だった者です。こちらの世界へ来て、本当に驚きました。日本人で男性の信者です。とにかくこちらは、日本人の被害者であふれています。皆、霊の難民です。信者たちは地上で真っ先に献金して、罪の償いをしたと思って、あの世へ行くわけですが、自ら赴く場所は決して天国と呼べるような所ではありません。今、解放されて振り返ってみて、“あのような神の光の届かないおぞましい場所へは二度と行きたくない”と思うばかりです。」
(インフォメーション46号「霊的観点から見た統一教会の本質と実態」より)